きゃらめいく

キャラクターを『造る』と言う行為。皆様はどう思いますか?
以下の話は、TRPGの楽しみ方の一つである、
『キャラクター』を表現する、或いは演じると言う事に関する話です。
別に其れだけがTRPGの楽しみ方ではないですし、
ですから以下の文章がTRPG全般に適応する事だ何て空恐ろしい事を言う積りは一切ありません。
それだけは前もって宣誓して置きますね。一応。


それでは与太話をそれでは始めます。




私はシナリオ開始時点では未だキャラクターは完成していないと考えています。
いや、別に時間が無くて買い物が済んでいないとか、技能の割り振りが未だだとかそう言う意味ではなく。


ふむ、何とも適当な説明が思いつきません。此処は具体例を出しましょう。
例えば私が『陽気で元気な妖精の少女』のキャラクターを造ろうと思ったとします。
キャラクターシートは完成しました。バッチリ『陽気』や『元気』を表すデータが盛り込まれてます。


しかし、セッション中。私が例えば終始無言だったらどうでしょう?
発言しても、今にも死にそうな声で暗く陰鬱に発言し続けたら?


果たして、それは『陽気で元気な妖精の少女』でしょうか?






私は、キャラクターシートに書かれているデータ。
或いはPLの脳内に刻まれている設定等の類は全て骨組みだと思っています。
骨組みは大切です。多すぎるとちょっと動きが鈍くなりますが、最低限は絶対に必要でしょう。


しかしそれは骨です。あくまで芯です。
肉付けが為されていない間は未だ完成したとは言えないと思うのです。
では、肉付けは何時される?決まってますね。セッション中です。
セッションの中で、キャラクターとして発言したり、行動したりする事で、
ソイツがどんな奴であるのかを表現する。周りに見せ付ける訳ですな。
そうする事で設定やデータに根拠が与えられ、実感を伴った『キャラクター』が完成するのです。
これが所謂『キャラ立て』なのでしょう。
しかし、
その時、キャラクターを表現する事を怠ったり、無念ながら失敗したりすれば、
残念ながら骨組み通りの、予定通りの肉付けにはなりません。キャラ立て失敗ですね。
そうなるのが悔しいので、私なんかは何時も頭を悩ませて頑張ってます。


何でそんな話をするかと言うと、
最近可也その辺をふか〜く考えさせられる事象が間近で頻繁に起こってるのです。
ええとですね、私の知り合い。仮にK君とします。
彼は、割としっかり骨組みを組みます。
職業や能力等に気を使い、設定と組み合わせる事でより強靭で個性的な骨組みを立てるのです。
セッション開始時の自己紹介でもキャラクターをガチガチ語り、キャラクター完成への布石に余念がありません。
しかし、この人。肝心のセッション中。何故かさっぱりキャラ立てをしません。
いや、ロールプレイは上手いですよ?只、あんましないんです。
では一体何を遣っているのかと言うと、
PCじゃなくてPLのキャラ立てに腐心してるんです。


いや、そんな「は?」って顔しないで下さいな。
つまり、PL発言の一発ネタやギャグにばかり全力を注いでるんです。
いや、それも一つのプレイスタイルです。ギャグやネタは他の参加者も楽しめますし。
度が過ぎない限りセッションを盛り上げる立役者には違い在りません。
一行に構わないんです。全然構わないんですが・・・・・・しかし・・・・・・


骨組みだけガッチリ造りこまれたキャラクタが何とも侘しいのです。


正に画龍点睛の真逆と言うか。
御蔭で私は彼自身の手持ちネタは良く覚えてますが。
彼の作ったキャラクターはサッパリ記憶に残ってません。
いや、覚えては居るんですよ。何かプロレスラーだったとか、探偵だったとか。
自己紹介時に聞いた設定もある程度覚えてます。


でも
じゃあ、どんな性格だった?と聞かれると全く答えれません。
そもそもPC発言より圧倒的にPL発言のネタの方が多いんですもの。
ええ。PL発言全部ではなく、ネタだけに絞ってもPC発言より多いんです。


結果。数の少ないPC発言は凄い勢いで濃度を失い、混ざり合い。
所謂PL本人の素のマンマの性格。と言う印象しか残らないのです。


例えば、ロールプレイが苦手だと自己申告している友人の荒神君ですら、
私の知ってるだけで素のマンマ以外のキャラタイプの引き出しを2つ持ってます。
しかし、ロールプレイが得意なK君のキャラクタータイプは素のマンマしか私知りません。
前もって聞いた設定の性格なら知ってますが。正直。全く実感ありません。


いや素のマンマのキャラクターで駄目な事は在りません。
完全に一緒でも無い限り、普通に楽しめますし。
昔の知り合いに素のマンマのキャラクターでとても面白いロールをしてくれる方が居ました。*1
ソレもまた一つのプレイスタイルだと思います。大いに結構です!!


けど



骨組みガッチリのキャラシーが何かを訴えてる錯角が・・・・・・!


毎回毎回『勿体無いなあ・・・』と指咥えて見る事仕切りなのですが、
彼が何でそんな埒外に勿体無い事をしてるのかは不明です。
まあ、指摘する度に物凄い良い返事を返してくれる辺り、
そして返事と綺麗に反比例してサッパリ変化が見られない辺り、単に自覚が無いのでしょうけど。






キャラクターがガッチリズドドーンと立っていれば、
口で何も言わなくたって、そいつがどんな奴なのか、ソレこそ見れば分かります。
逆にどれだけ口で説明されても、キャラクターシートに細々書き込まれていても、
言動に表れてなきゃサッパリ実感が沸きません。そして実感が無いので直ぐ忘れます。
現実でも、自分で思ってる性格と周りが思ってる性格は違うものですけど、
その差がアンマリに広いと齟齬だの誤謬だのが雨霰降りそうです。


百聞は一見にしかずって事でしょうか。
難しいですねえ・・・・・・


ってな話でした。

*1:かれこれ一年近く会ってませんが・・・元気ですかねえ・・・・・。