ぺっとのはなし

ウチにはペットが居る。
種族はモルモット。性別は不明。年齢は数えてないがもう老人と思われ。
名前はムクムク。殆どそんな正確な名前で呼ばれる事は無いが。*1


まあ、兎も角。奴の館(いや、オリだが)は私の部屋と隣接したベランダに置いてある。
で、奴の生命とかがピンチになるとサイレンが鳴る。
サイレン。文字で書くと。「キュイキュイキュイキュイキュイ!!」
いや、勿論奴の鳴き声というか悲鳴と言うか断末魔なのだが。
何と言うかまあ、生物の出す声らしからぬ音な為。どうにもサイレンと言う認識が一番しっくり来るのだ。
つーか息継ぎしてないとしか思えないほど長いし。
何時までたっても等間隔かつ正確に「キュイ」を発音し続けるし。


奴のピンチ、危機は多岐に渡る。
鳥除け*2を置く前はよく烏君が遊びに来ていたし、
一度なぞ蛇が来た。彼等は家の中にすら平気で入り込んでくる上客である。*3ビバ山住まい。

が、一番多いのは水不足だ。
水。生物にとって重要極まりない物な訳だが。我々飼い主家族一同は時々入れ忘れる。
酷い話である。一応弁明しておくと私は普段殆ど家に居ないので遣り様が無い。
夜遅くに帰って来て部屋で一息つこうとした時、サイレンを聞きつける訳だ。
けど、実を言えば入れ忘れる事自体はそれ程多くない。けど頻繁に水不足になる。何故か。


水入れを引っ繰り返すからである。


何で凍えて死なないのか甚だ疑問な程に景気よく引っ繰り返す。
なので吊る形式の水入れに代えたのだが、今度は叩き落としやがる。ガンガン落としやがる。
そしてサイレンを鳴らす。キュイキュイと。悲痛な断末魔を上げる。


いい根性だ貴様。


まあ、私はこう見えても大人なので。大人なので。大 人 な の で !!*4
黙って水を足した上で設置しなおしてやる訳だ。

だが、時々サイレンを上げる割に何がピンチなのか分からない時がある。つーか先程。今しがた。


奴「キュイキュイキュイキュイキュイ!!??!」
私「どしたー。水かー餌かー。冬眠から覚めた熊かー(凄くやる気なさげ)」
奴「キュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイ!!!」
私「(一頻り確認して)んー。分からんなあ・・・・・・ムクー?一体どうしたんかねー?」
奴「キュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイ!!!!???!」
私「くそ寒いなあ・・・一体どーしたってんだよ全く・・・(早く部屋に戻りたいので割と必死に原因を探しだす)」
奴「キュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイ!!!!!!」
私「あああ!うるせえ!!日本語で言えや!!!」


と、怒っても奴は日本語を使ってくれません。ケチですね。反抗期でしょうか?*5


何でいきなりこんな話をしたかと言いますと。
いや、何か最近阿呆なネタばっかりなので此処は一発キャッチャーな可愛いペットの話でもして集客率を上げつつでも可愛いというより何か殺伐というかサバイバラーな気もしますがまあモルモットですし(以下延々続くので略)

*1:頻度の高い順にムク。ムクボロス。ムク助。ムク太郎。ムック。キュイ。

*2:鳥からすれば目に見えるらしい穴の開いた発泡スチロールの箱

*3:絶対何時かとっ捕まえて酒に漬け込んでくれる。私は下戸だから飲めないが。

*4:必死で強調

*5:結局、よく調べたら水入れの飲み口の角度がずれて、ギリギリ口が届かなくなってた。